逮捕・勾留中の接見について

逮捕・勾留中の接見について

逮捕・勾留されている被疑者には、接見交通権という権利が認められていますので、弁護人や家族、友人などと留置施設(警察署)で接見したり、書類や物の授受をすることができます。すなわち、被疑者は、家族や友人と面会したり、物を差し入れてもらうことができます。

もっとも、事件によっては、他の被疑者とやり取りするのを防ぐために、裁判官が接見禁止を決定することがあります。

接見禁止決定を受けると、逮捕・勾留によって身体拘束されている被疑者は、弁護人としか接見することができなくなります。その場合には、弁護人が存在することが決定的に重要になります。

保釈(身体拘束からの解放)について

保釈とは、被告人が起訴された場合に、保釈保証金を裁判所に納めて、身体拘束から解放されるための制度です。

裁判所に保釈を申し立てるためには、①身元引受人が存在することと、②保釈保証金を用意することが必要です。

そして、保釈を申し立てる場合には、弁護人が裁判所に対して、被告人が犯罪の証拠を隠滅しないことを具体的に説得することが何よりも大切で。その点においても、弁護人が被疑者・被告人のために闘ってくれるか否かが重要です。

起訴について

起訴とは、検察官が裁判所に対し、刑事裁判を提起することです。被疑者は起訴をされると、被告人として刑事裁判の当事者になり、裁判所による刑事裁判を受ける地位に立たされます。

そのため、弁護人としては、不起訴処分を獲得するために活動することが大切です。すなわち、刑事事件において、まず初めに目指すべきポイントは、裁判所での審理を終えた後に無罪判決や執行猶予判決を獲得することではなく、裁判所での審理が始まる前段階において不起訴処分を獲得することにあります。

不起訴処分とは、被疑者を取り調べたうえで、当該事件につき最終的に検察官が起訴しない(裁判所で審理をする手続きを行わない)処分を下すことをいいます。

不起訴処分を獲得することができれば、裁判所での審理を受けなくても、身体拘束は解放され、従前と同様に生活を送ることが可能となります。

もっとも、検察官が起訴するか不起訴とするかまでの終局処分を下すまでの期間は、基本的には勾留期間である10日間、勾留期間が延長された場合でもわずか20日間しかありません。

それまでの間に、検察官に対し、不起訴処分が相当であることを訴えなければなりません。

具体的には、傷害罪や窃盗罪など被害者がいる事件であれば、示談交渉をする必要がありますし、被害者がいない事件であっても、反省を示し、再び罪を犯すことのない環境などを整える必要があります。

また、その他、関係人の供述など、被疑者に有利な事情については、時間を経過することで散逸してしまわないように保全しておく必要もあります。

このように、刑事事件は、1日でも早く、早期に対応を図ることが極めて重要となりますので、1日も早く弁護人を選ぶことが大切です。

調書・署名について

被疑者が否認している場合、自白事件でも捜査機関と弁護側の見立てが異なる場合などは、不当な供述調書を作成させないことが最も重要な弁護活動になります。

そのためには、被疑者に黙秘させるか、黙秘ができないようであれば、調書への署名・押印を拒否させなければなりません。

なぜなら、調書は、署名・押印することではじめて、裁判所に証拠として提出することができるようになるからです。

そのためのアドバイスとしては、①一度署名した調書は後から撤回することができないこと、②調書に署名することには何のメリットもないこと、③否認調書であっても不合理な否認をしているように作成されるため署名しない方が良いことなどを弁護人が適切にアドバイスし、被疑者に実行してもらうことが大切です。

そのためには、弁護人が頻繁に接見に行って、被疑者の取り調べ状況を把握し、適切なアドバイスをすることが必須になります。

量刑・情状弁護について

日本においては、刑事事件のほとんどが否認事件ではなく、自白事件ですので、起訴された事実に争いがないことが多いです。

その場合には、弁護人は、被告人のために情状弁護を行うことになります。

すなわち、被告人に言い渡される判決の内容を、できる限り被告人に有利にするための弁護活動をします。

たとえば、被告人を監督するということで被告人の親を情状証人として呼ぶ場合にも事実を集め、深め、創ることで、裁判所に対し立証することが大切です。

そのためには、弁護人が被告人に有利な証拠を集め、裁判所に説得的に示すことができる力量を有していることが必要です。

前科と前歴について

前科とは、刑事手続によって刑罰を受けたことです。前科があると、一定の場合には通常より刑罰が重くなります。前科は、市町村が犯罪人名簿として管理します。

それに対して、前歴とは、犯罪歴のことであり、捜査機関によって被疑者として検挙された経歴のことをいいます。前歴は、警察、検察という特定の行政機関が以後の捜査、訴追のための資料として保管しておく資料にすぎません。

特殊な犯罪方法であれば、同様の犯罪が発生したときに疑いをかけられたり、再犯の場合には前歴と併せて同時訴追をしたり、量刑資料として再犯の裁判で証拠として提出されます。


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